信州の山里にある寄宿生活塾の暮らし


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カテゴリ:たかこからの山里便り( 16 )

たかこからの山里便り

 稲刈りの初日に台風が訪れ、フリーキッズの下の集落では、土砂崩れの恐れがあり、避難勧告が出されました。幸い被害には至らず、ほっとしています。
 そんな中、無数の赤とんぼが舞う秋晴れの高い空の下での稲刈り、キノコ汁ときな粉むすびの野良でのお昼ご飯に幸せを実感できる、手刈りの稲刈りがはかどっていません。
 さて、私は、子どもたちに導かれ、気づきと学びの人生を送らせていただいていますが、この夏、大きな壁にぶつかりました。里親となり、社会的養護を必要とする子どもたちとできる限り深い愛着の絆を結びたいと願い、乳幼児から思春期までの子育てに従事している中、まだ幼い子どもから発される否定的な言動や、おさまらないうそや盗みに、私の怒りの引き金が引かれ続けていました。「愛着障害」という姿の見えない魔物のような存在(トラウマ)に、お手上げになり、トラウマを抱えた子どもたちの「癒しの親」になりたいと願い、助けを求め、コロラドのエバーグリーン心理治療センターでの10日間の修復的愛着療法の研修に参加をさせていただきました。今の私にとって、「愛着」は最も関心の高いテーマですので、学びの一部をご紹介させて下さい。
 愛着関係の障害とは、虐待・放置・親の喪失など、親・保護者との愛着形成が困難な養育環境により、人を信頼できず、怒りを抱え、自己防衛し、反抗的で他を支配し、親密さや愛情を退け、自制ができなくなること。愛着障害とは、人生においての原初的トラウマと言えます。
 癒しの親たちとは、子どもたちの情緒的・社会的・知的・倫理的そして肉体的成長を促す養育環境を与えられる「治療的親たち」です。子どもの行動に、感情的に反応せず、静かに、自信を持って、先読みしながら応え、前向きな建設的な態度を保ち、必要な情報と技術と支援と希望を持ち、自分をよく知っていて、子どもにとって自分との人間関係が癒しと変化の最も重要な道であることを認識している人たちを言います。
これまで私は、基本的に前向きで肯定的に生きてきました。人生におけるトラウマになりえるような出来事に出会っても、「すべては与えられ、私に必要な学びや気づきだから大丈夫。」と、意気揚々としていました。けれど、乳幼児期からの愛着障害にさいなまれる子どもたちたちと暮らし、私の愛情とケアと暮らしのすべてを注いでも、手の届かないトラウマの存在に愕然としました。けれど、今回の研修を終え、愛着障害は修復できることを確信し、子どもたちとの暮らしに光が差し込みました。そして今は、「癒しの親」になり切れない自分と出会い、子どもたちにカッカッしながら、心の中で「癒しの親になるぞー」と、呪文のように唱えながら自分の滑稽さに苦笑しています。
これからは、私自身のセルフケアも忘れずに、どこまでも大丈夫な癒しの親になっていきたいと思っています。なかなか実践が追い付かない自分の小ささを日々見つめながら、子どもたちの純粋な笑顔に支えられ、少しずつ歩んで参ります。小さな山里での地道な取り組みへの皆様のご支援に感謝を致しております。いつもありがとうございます。
             愛と感謝をこめて 宇津孝子
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by freekids | 2016-10-08 14:11 | たかこからの山里便り

たかこからの山里便り

梅雨なのに標高900mの山里でも、気温が30度を超える夏日があり、地球環境の不安定さを肌身で感じています。体調も崩れがちですが、いかがお過ごしでしょうか?  フリーキッズでは、タイヤチェーンで作った優れものの道具を引きながら歩く〝チェーン除草″をするために毎日、誰かが田んぼを歩いてくれています。無農薬のお米をいただくために、一番手がかかるのは田の草取りです。田車を押したり、チェーンをひいたり、手で田んぼをかき混ぜながら草を取ります。草を生やさないために、米ぬかをまく、合鴨や鯉を飼うなどの方法もありますが、この数年は、チェーン除草が効果的で、ボランティアの方々に助けられ、除草剤を使わないお米をいただけています。 12年間の田の草取りの取り組みで、フリーキッズ(子どもたちとの自給自足暮らし)らしいな、と私が感じたのは、合鴨農法です。産まれたての合鴨のヒナが届けられ、子どもたちがしばらく面倒を見て、水に入れるくらいまで育て、田んぼにデビューさせます。合鴨のひなたちが草や虫を食べながら、稲と共に育っていく田んぼは、誰もが足を止めるような、心なごむ光景です。けれど、アヒルとカモを掛け合わせた合鴨たちは、飛び立つことができません。田の仕事を終えて、おとなになった合鴨たちは、翌年はすでに大き過ぎて、田植え直後の小さな稲の苗を荒らしてしまうことになり、お役ご免となります。毎年毎年おとなの合鴨を飼い続けることはできないので、冬の間に、命をいただきお肉をいただいていました。田んぼであんなに可愛い存在で毎日心をなごませてくれていた合鴨たちを食することは、感謝のしようもないくらい、この上なく有難いお食事です。けれど、食用肉の味に慣れている私たちは、合鴨の命をいただいてまで、積極的にすべてをカモ肉として食することができず、困ってしまい、しばらくこの農法はしていません。お米を育てると同時に、命について、食について、地球上での人間の存在について、多くを感じ、学ぶ、ありがたい体験でした。 大切なことが見えにくく、モノや情報など目に見えることが氾濫し、見えている世界だけが自分に存在する唯一の現実だと感じてしまいがちな現代生活です。人の思いや願いや人とのつながり、宇宙を司る大いなる力や自然とのつながりなど、“目に見えないことこそが本当に大切で、真実である”ことを山里の暮らしの中で、子どもたちに感じてもらえたらと願っています。 スマホやパソコンの画面を眺める時間が長く、自然の機微を感じ取る“間”がない暮らしが当たり前になっている今の子どもたちに、“大いなる自然に生かされているかけがえのない自分の命”を感じてもらえるフリーキッズの暮らしが続くよう、祈っています。夏のキャンプにも是非ご参加ください。 フリーキッズの活動を応援し、子どもたちの生きる力を育む環境作りにご尽力くださっている皆様に心から感謝を致しております。
愛と感謝をこめて 宇津孝子
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by freekids | 2016-07-07 16:07 | たかこからの山里便り

たかこからの山里便り

【 たかこからの山里便り 】

冬が終わり、春を迎えました。水仙の花が咲き始め、やがて梅や桜も満開となり、山里は色とりどりに輝き、私たちの心は自然界への感謝に満たされます。私が田舎暮らしを始めた18年前は、「畑の根雪が融けて土が見えたらタマネギの追肥をするといいよ。」と、お隣のおばあちゃんから教わりました。けれどこの数年、温暖化の影響で、冬中雪に覆われることがなく、次世代に伝えたい、言い伝えの農事歴が崩れています。
生後7か月から一緒に暮らし、5歳になった里子の娘が、寝室で枕を並べて眠りにつく前に言いました。「大きくなったら、私も大きなおうちになりたいな。」と。「えっ?大きくなったら大きなおうちに住みたいの?」と、私。「ううん。大きなおうちになりたいの。だって大きなおうちは誰でも大家族になれて一緒に暮らせるでしょ?だから私も大きなおうちになりたいの。」「あ、そうね。このおうちみたいな大きなおうちになりたいのね。たくさんの人が暮らせて素敵よね。今日も楽しい夢を見てね。おやすみなさい。大好きよ。」乳幼児3人と私が川の字プラス1の雑魚寝をしている寝室の就寝前のひとときは、子どもたちのファンタジーの世界に招かれ、私の1日の中で至福の時間です。特にこの日は、5歳の娘が私の思いを受け取り、受け継いでくれているように感じられ、うれしくなりました。
フリーキッズは、築100年の大きな古民家です。自宅を開放し、不登校になった子どもたちとの自給自足(地給知足/地球に給わり足るを知る)の大家族生活の場となり13年目になります。多くの子どもたちと暮らしながら、不登校になるまでの辛い思い、不登校後の家庭での行き詰まりなど、子どもたちの苦悩を聞かせてもらってきました。そして、子どもたちの内に秘めた辛さや悲しみや怒りなどの自己否定感が、自傷行為として自分に向いたり、暴言暴力として他者に向けられる子どもたちのやるせなさに寄り添い、共に歩ませてもらってきました。学校や友人関係に行き詰まり、苦しみ、悩み、「どうせ自分なんか」と、自己否定感にさいなまれている子どもたちは、高遠の山里で、四季折々自然の営みの中で、自給自足をベースとし、協力し合う生活の中で、次第に「自分は大丈夫」と思えるようになっていきます。大いなる力からいただいたかけがえのない自分の命、そしてその命を育んでくれる自然の営みを実感し、生きるために必要なものは、すべて与えられていることに気がつきます。子どもたちはここで数年間を過ごし、生きる力が輝き、それぞれの家庭と学校に帰っていきます。
けれど、家庭の機能が果たせず、子どもがどんなに望んでも、家庭に帰ることができない子どもたちが、日本では3万7千人も児童養護施設や里親の元で暮らしています。私は、不登校の子どもたちとの生活をしながら、専門里親になり、被虐待児、障害児、非行に走っている子どもたちを里子として迎え入れ、共に暮らせるようになりました。私には、先進国の日本に、家庭で暮らせない子どもがたくさん存在する、ということが信じられませんでした。いつも頼りにできて、自分を守ってくれるおとなの存在がなく、子どもが成長していくという養育環境はあってはいけないと感じています。ですから、自分が一緒に暮らすことができる子どもは数人であっても、このような要保護児童たちと一緒に暮らしたいと長年思っていました。今は、里親家庭による小規模住居型児童養育事業(ファミリーホーム)うずまきファミリーとして定員6名の里子の受け入れをしています。大きな古民家は、フリーキッズとうずまきの2世帯の子どもの家のシェアハウスとして、たくさんの子どもとおとなの暮らしの場を提供してくれています。「大きなおうちになりたい」と、言ってくれて、この100歳のおうちも喜んでいると思います。どうぞ、お泊りにいらしてください。

愛と感謝をこめて 宇津 孝子
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by freekids | 2016-04-01 15:34 | たかこからの山里便り

たかこからの山里便り

【 たかこからの山里便り 】

フリーキッズは13年目を迎え、ますます楽しみなことが山盛りです。ここで営まれている山里の地給知足(地球に給わり足るを知る)大家族生活は「自然とのつながり、人とのつながりの中で生きる力が輝く」暮らしです。生きていること自体を自然の大きな力に委ね、大きな安心の中の豊かな生活です。自然の厳しさに対しては、力を合わせ助け合うことが当たり前な、“自分”や“自分の家族”だけではまかなえきれない豊かな日常生活です。美しい山里の四季の移り変わりと共に、自然から多くをいただく暮らしは、暦通りに農事やお祝い事が繰り返され、七世代先の未来につながる今を感じることができます。
「今年も無事稲刈りが終わった。おかげさまで、収穫祭が、、、お餅つきが、、、しめ縄作りができました。」と、有難さを感じ続ける1年間です。そして、「あの年はあんなことがあったね、あの時はあんな事件があったね。」と、忘れられないできごと(ほとんどが子どもたちが起こした事件ですが)を思い出し、子どもたちの成長に感謝し、大家族のみんなと心から笑い合えるのが、私にとって至福の時間です。
 このような毎年大きく変わることのない山里の暮らしの中で、「今年はますます楽しみ」という事は、「この暮らしの第2世代へのバトンタッチです。」七世代先の未来に遺したい暮らしを思い、始めたこの大家族生活は、自信を持って次世代にバトンを渡せる、第1世代の終盤を迎えさせていただいています。この13年間、本当に数えきれない多くの方に共にこの活動・暮らしを支えていただき、また多くの塾生やご家族が巣立ち、それぞれの人生を心豊かに輝かせ、“離れていても大家族”としてつながり続けてくれています。
フリーキッズを通し6家族、うずまきファミリーを通して3家族が伊那に移住されました。時間をかけて、自然な形で大家族の輪が“子育て村”のイメージに近づいていて、有難いことです。
当初は、ボランティアさんたちの労力のみに支えられた活動でした。5年ほど前まで、地元の方にはフリーキッズの活動は知られていませんでしたが、伊那ケーブルTVさんの連続ドキュメンタリー放映により、地元の多くの方々にご支援、ご賛同をいただけるようになりました。教育・行政関連団体の方々の視察見学も毎年数回あり、地元での講演のご依頼も毎年多くいただいています。“認定NPO法人”を県に認定していただき、現在は多くの方からご寄付をいただき、活動のベースを支えていただいています。
本当に有形、無形の財産が山盛りです。“自然とのつながり、人とのつながりの中で、真実に導かれて生きていくこの暮らしの中で、子育てをしていく”子育て村の活動をライフワークにしていってくださる“第2世代の大家族作り”が今年の楽しみです。
みなさん、どのような形でも大歓迎です。大家族の輪を広げてください。モノが溢れ、メディア漬けな現代っ子たちに、一人でも多く、自然と共に暮らすフリーキッズを体験していただきたく願っています。
今年も皆さんの心が豊かに彩られ、感謝に満ちた日々となりますようお祈り申し上げます。本年もどうぞよろしくお願い致します。

愛と感謝をこめて
宇津 孝子
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by freekids | 2016-01-06 17:31 | たかこからの山里便り

たかこからの山里たより

 山里を緑色の風が吹き抜け、梅雨の晴れ間に爽やかさを運んでくれています。日々、田んぼの草取りに泥だらけになりながら、こどもたちとの暮らしに、すべてを注ぎ込んでくれている若者たちの姿に未来への希望を感じる毎日です。

 私自身は、生後3か月の赤ちゃんを児童相談所から緊急一時保護で預かり、ますますにぎやかな毎日です。健やかに成長をしている子どもたちのひとつひとつの行動が、愛おしく、共に過ごさせていただけるご縁に、感謝の思いで満たされます。

 この4月から6月までの3か月の間に、田植え、麹作り、味噌の仕込み、藍建てをさせていただきました。私は、子どもたちの所用に追われ、季節の仕事に追いつかずにいますが、フリーキッズのみんなは農事歴に従い、すべての準備を進めてくれます。地給知足(地球に給わり足るを知る)の生活は、その段取りに時間とエネルギーを注がなければ成り立ちません。大家族生活だからこそ成り立つことだと感謝します。

 寄宿生活塾としてのフリーキッズへの入塾の問い合わせや体験入塾生が、春から間断なく続いています。学校の枠組みに納まりきれず、不登校になる子どもが増えていると思います。けれど、学校という枠に納まることが子どもの自立につながるのでしょうか?フリーキッズに入塾した子どもたちは、伸び伸びと自分らしさを発揮し、純粋さや優しさを輝かせながら、様々なヤンチャやいたずらやして、スタッフに「こらーっ!」と、愛されています。それぞれの年齢相当のあるべき姿を呈して、体験や失敗を通して学びながら成長していると思います。一人一人に大きな課題は感じません。子ども自身が自分の思いや感情に気づき、周囲にわかってもらえる言葉や行動による表現ができるようになれば、集団生活にも溶け込んでいかれるのではないでしょうか。自然の中で伸び伸びと過ごす子どもたちと、見守る大人のまなざしと声掛けにより、子ども自身が気づける「自分の思いや感情」だと思います。発達障害と呼ばれる発達のばらつき自体は、大きな問題ではないのに、みんなと同じようにできないことを叱られ、批判され、時にはいじめられることで、「どうせ自分なんか」という自己否定感が生れ、日常生活が苦しいものになってしまいがちです。

 「子どもたちの魂が自由でありますように」と願い“フリーキッズ”と、そしてその思いを共有してくださる家族たちが集まる「村」になっていくイメージで“ヴィレッジ”でした。“地給地足の子育て”を目指す家族がご近所に増え、週末には当たり前のように大勢の子どもたちが集まっています。活動を始めて12年目になり、夢だった“フリーキッズ・ヴィレッジ”がようやく実現しつつあるように思えます。てっちゃんが元気でいてくれているうちに、地給知足の大家族生活を受け継いでいきましょう。受け継いでくれる若者たちをサポートできる体制を整えていくのが私の役割かな、と感じています。

 必要なものはすべて、必要なだけ与えていただける豊かな人生に心から感謝をしています。今、与えていただいていることにできる限りのエネルギーを注ぎ、一日一日を過ごしています。ありがとうございます。         


愛と感謝をこめて

宇津孝子


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by freekids | 2015-07-13 10:01 | たかこからの山里便り

たかこからの山里たより

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 高遠の山里の土手には福寿草の黄色い花が咲き、春の訪れを告げてくれています。

この春、12年目を迎えるフリーキッズはいよいよ第2世代にバトンタッチです。

70歳のてっちゃん(八坂鉄一)から大学新卒の3人の若者が、

山里での地給知足の大家族生活を受け継ぎ始めてくれます。

このバトンタッチのタイミングこそフリーキッズの大家族の輪が

力を発揮する時だと思っています。

これまでフリーキッズで共に過ごした大家族のみんなが、

若者たちに季節のお仕事を伝え、一緒に作業をしながら、

大いなる自然の営みに与えられ、生かされている命を共に光り輝かせる時間を

過ごしてもらえることを願っています。


 また、社会的養護を必要とする子どもたちが私の家族として暮らす

“うずまきファミリー”にも、北海道で里親をされていたご夫婦が

住込みで大家族の一員になってくださいます。

NPO法人人智学共同体ひびきの村でバイオダイナミクス農法の指導者と

シュタイナー幼稚園の教諭をされていたという素晴らしいお二人です。

“子どもたちとわあわあ言いながら戯れられる”私のばあちゃんライフが

いよいよ実現する予感がムンムンしています。


長野県は、新たに養育者としてファミリーホームを開設できる要件に、“

ファミリーホームの補助者として常勤により委託児童の養育に従事した

経験を3年以上有する者”ということを認めてくださいました。

これは、他の都道府県に先駆け、ファミリーホームを増やし、

施設養護から家庭養護に切り替えていくことができる、画期的なお知らせです。

このことは、3月2日に県のこども家庭課にお願いに上がり、

13日には決定のご通知をいただきました。心から感謝です。

うずまきファミリーでは、ファミリーホーム開設希望者を

住み込み補助員として、随時受け入れします。


 そして、フリーキッズの隣組(12軒)の中に、

昨年私が購入させていただいたお家があるのですが、

その家に東京で里親登録をされ、小笠原で奥様が養護教諭をされていた

4人家族の方が、引っ越してみえます。

やはり、将来、ファミリーホームの開設を願われていらっしゃるご家族です。

この家は、生前私たちの活動をご理解くださっていた元校長先生のおじいちゃんから

相続されたご子息から譲り受けました。

4月には、もう1軒別のお家も譲り受けさせていただくことが決まりました。

どちらのお宅も「子どもたちのために使ってもらえるなら、ご先祖様も喜ぶ。」と、

おっしゃってくださり、本当にありがたいです。


 この春は、七世代先まで伝えたい、老若男女の笑い声が響く、

安心で安全な子育てコミュニティが産声をあげることになりそうです。

思い描いていたヴィジョンが現実のものとして、

この高遠の山里に舞い降りてきています。

「ようやく準備ができたね。」と、与えていただいているように思えています。


限界集落といわれる日本の中山間地の先祖代々続いてきた集落が、

血縁を超えて、次世代への安全で安心な子育て環境を創りたいと

願う人たちの思いでつながり生まれ変わろうとしています。


フリーキッズがこれからも多くの方の求心力となり続け、

次世代のこどもたちに寄与できますように、

より多くのみなさんのお力添えを賜りたく、お願い申し上げます。       


愛と感謝をこめて

宇津 孝子


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by freekids | 2015-04-07 19:01 | たかこからの山里便り

孝子からの山里便り

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 新しい年を迎え、瞬く間に過ぎていく日常から足を止め、命の営みに改めて感謝し、与えていただくこれからの一日一日を大切にできる自分であることを願っています。

 日々、子どもたちと歩ませてもらい有難いことばかりですが、私自身の暮らしのリズムは、自然の営みに追いつけずに年を越してしまった気がしています。けれど、フリーキッズの地給知足生活における季節ごとの毎年変わらない働きのおかげで、自然と共にある命を感じさせていただいています。

 多くの方と喜びも悲しみも分かち合えることが、何よりもありがたい人生なのだと思います。こどもたちとの暮らしのおかげで、本当に多くの方々の善意、暖かさ、優しさ、寛大さをいただいています。お一人お一人を思い浮かべると涙がこぼれそうになるほど、ありがたいことばかりです。「誰もが心豊かに平和に生きられますように」という願いが、すでにかなっているような気さえしてきます。

 こどもたちとの暮らしを重ねるうちに、“現実”と“真実”の違いに気づかせていただき、“真実”を大切にして“現実”を見つめてみると、何も問題はないのだと、ますます「大丈夫感」がゆるぎないものになってきました。問題は、事実を問題だと捉える私たちの心が作った評価であり、本当はいつも私たちは大丈夫なのです。一見、大変そうに思える状況も、私たちの学びや気づきのためのギフトです。フリーキッズを始めて11年が過ぎ、子どもたちにより、真実に向かって導かれ続けている豊かな人生を歩ませていただいています。

 「本当に大丈夫なのかな?」と小さな不安をかき消すように「大丈夫、大丈夫」と、子どもたちに声掛けをしていた11年前から、こんなに自信を持って「みんな誰でも大丈夫、どんな状況でも大丈夫」と、思えるようになり、心強くありがたく感じています。

 子どもたちが安心して安全に暮らせるための大人の養育力とは、まず周りの大人たちが安定した心で、子どもたちに安定した日常生活の基盤を提供する力のことだと思います。けれど、この養育力が弱くなっている、日本の現代社会です。生活が便利で多様化した分、慌ただしい現実と真実との距離がひらき、生かされている命への感謝という真実を感じにくい日常になっていると思います。私たち大人が、目まぐるしく変わる現実に翻弄されると、子どもたちに安定した生活基盤を提供することが難しくなります。

 自然の力が息づく山里の暮らしを覗き、生かされている命への感謝を実感する時間をふやして下さい。お越し頂けるのをお待ちしております。 

皆様の心豊かで平和な一年をお祈り申し上げます。


愛と感謝をこめて  宇津孝子


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by freekids | 2015-01-04 00:07 | たかこからの山里便り

たかこからの山里たより

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 山里の家のまわりには、栗やくるみが天から届けられ、祝福を受けているかのようにありがたく感じる秋の日々です。一方、身近に感じている御嶽山の噴火で、私たちの日常生活は、絶妙なバランスを保つ地球の営みの上にあることを痛感しています。亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

 私たちを育む大きな自然に感謝をしながら、稲刈りが始まりました。一株ずつ稲を手で刈り、去年稲を脱穀した後のワラで束ね、天日干しをしています。自然の恵みとして私たちの主食であるお米を、こうして自分たちの手作業でいただけることに心から感謝の思いでいっぱいです。1歳から18歳の里子のこどもたち5人も一緒に稲刈りをしました。私にとって、極上の至福の時間です。

 大いなるはたらきにより、この世にいただいた私たちの命、そして日々生きるために必要なものはすべて与えられ、守られている命です。すでに日々すべてをいただいているこの人生で、何をどれだけお返しできるのか。私は、この人生でいただいたすべてをできる限り次世代のこどもたちにお返ししていきたいと思っています。こどもたちが、大切に慈しまれながら成長していかれる、安心なコミュニティの一員でありたいです。

 経済的に豊かになり、モノと情報に溢れたこの社会で、家庭や家族の役割が大きく変わってきています。私自身、息子が5歳の時に夫が他界し、シングルマザーとなりましたが、この11年間、大家族の“かあちゃん”をやらせてもらってきています。ですからいわゆる“普通の家庭”というものを知りませんが、多くの家庭の母親が仕事を持ち、日中は母親不在で、子どもが帰宅時に家に誰もいない状況が増えていると思います。こどもにとっておとなが留守の家は、何だか不安で落ち着かないものだと思います。その落ち着かなさが、日常の当たり前になり、子どもたちの不安定な心模様を描いているのではないでしょうか。

 子どもにとって、家族とのつながりが何よりも大きな安心だと思います。けれど、その安心が得られない社会的養護が必要とされている子どもたちが、日本には47千人もいます。フリーキッズ・ヴィレッジは、不登校で学校という居場所をなくした子どもたちや、フリーキッズと家をシェアしている“うずまきファミリー”の社会的養護を必要とする子どもたちにはもとより、どんな方にも、人と自然とのつながりの中で安心して心豊かに生きられることを実感していただけるように、山里での大家族自給暮らし体験を提供しています。

 すべてのおとなたちからすべての子どもたちへと、「地球に給わり足るを知る(地給知足)」暮らしを伝えたい、と願うおとなたちが集まり、昔は当たり前だった村社会(子育てコミュニティ)が新たに作れると思えています。子どもたちの笑顔に日々エネルギーをいただきながら、「誰もが心豊かに平和に生きられますように」と願い続ける毎日です。

 すべての恵みに感謝の思いをこめて、収穫祭を致します。冬を迎える前の山里に、是非足をお運びください。お待ちしています。 

         

愛と感謝をこめて  宇津 孝子


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by freekids | 2014-10-13 13:05 | たかこからの山里便り

山里たより

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 山里の春は、水仙、山吹、桜、木蓮がいっせいに花開き、大地のエネルギーを大気に放出してくれているようです。


 この春、フリーキッズは11年目を迎えました。感謝に満ちた暮らしを与えてくれる山里で、子どもたちと暮らせる至福の生活を改めて実感する、春の訪れです。大地から顔を出した、つくしやよもぎをいただき、生かされている私たちの命、生かしてくれているすべてのものに手を合わせます。

 高遠の山里にある築100年の養蚕農家を、フリーキッズとうずまきファミリーの2世帯の子どもたちの家でシェアを始めて2回目の春です。キッチン、ダイニングはそれぞれ別ですが、パーティのときには合同で食事をします。農作業は、フリーキッズが季節に遅れないよう着実に取り組み、うずまきの子どもたちは、いつでも田んぼや畑の野良仕事(野良あそび)に参加ができます。これまで、もみまき、えんどう豆播き、ジャガイモ植えなどを一緒にし、毎日どろんこになって遊んでいます。


 うずまきファミリーは1歳、3歳、5歳、8歳、13歳、17歳の6人の里子と16歳の実子を含む10人の大家族です。家庭で暮らせない子どもたちが血縁を越え、大きな力が結んでくれた縁に導かれ、ここで一緒に暮らしています。私たちのかけがえのない命は、人智を越えた天智に与えられ、守り、育まれていることを実感できるのが自給自足(地給知足/地球に給わり足るを知る)の生活だと思っています。その自給自足生活をまかなうのがフリーキッズの活動の大きな柱です。


 このように、フリーキッズでは、社会的養護を必要とする子どもたちにも、大いなる力とつながりながら生かされていることを実感できる、自然農や持続可能な山里の暮らしを体験する機会の提供をおこなっています。山里で自給自足をするフリーキッズの暮らしは、すべてに手間がかかり、地道なはたらきが必要ですが、七世代先の未来に遺したい大切な生き方です。近隣の大正生まれのおばあちゃんたちは、機械や車に頼らずに、当たり前に淡々とこなしている自給自足の暮らしなのですが、便利さの中で育った私たちには、うまくできないことばかりです。生きる力に溢れるこの暮らしを、子どもたちに伝えていく、フリーキッズの活動を、多くのおとなの方が支えてくださることを心から願っております。また、この暮らしをたくさんの子どもたちや親子・若者に体験していただける活動を大切にしていきます。


今年度はワークキャンプや夏休み山村留学など体験宿泊の受け入れに力を入れ、活動の輪がさらに広がることを願っています。生かされている命に感謝できる心のおとなたちが、次世代の子どもたちを愛し、守っていかれるのだと思います。「すべてのおとなたちから、すべての子どもたちへ」慈しみの心が届けられる「子育てコミュミティ創り」を目指す、フリーキッズの活動へのお力添えをよろしくお願い致します。遊びにいらしてくださるのをお待ちしております。

    愛と感謝をこめて  宇津孝子


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by freekids | 2014-04-25 05:35 | たかこからの山里便り

山里便り。

2014年のフリーキッズは、11年目の新たなステージを迎えています。顔ぶれが新しくなっても、大切なことは変わらず、大きな自然の営みと共に脈々とそして淡々と、四季折々の授かりものをいただける暮らしを、子ども
たちと共に歩み続けていかれることを願っています。

私は、自分の生き方を選んでいかれるおとなになった30歳のころ、「子どもたちと山里で持続可能な暮らしをしたい。」と、漠然と思いました。そして、今その思い描いたような暮らしの中に身をおかせていただいています。どこか遠くに輝いている小さな光をいつも心のどこかに感じながら、“今”を精一杯歩んでいたら、いつの間にかその光に包み込まれていた、というような感じです。
ここでの暮らしの中で、子どもたちの心の片隅にほんの少しでも留めてもらいたいことは、「ひとりひとりが、かけがえのない命をいただき、生きるために必要なことは、すべて与えていただいている。だからいつでも大丈夫で安心なのだ。」と、いうことです。けれど、自己否定感にさいなまれ、生きることが辛いと感じている子どもたちの心には、言葉だけでは響いていきません。ですから、私自身が生かされている命を実感し、感謝に満ちた日々を送らせていただいている、山里での“自然とのつながり、人とのつながり”の中での“地給知足(地球に給わり足るを知る)の生活”に子どもたちを迎え入れ、大家族生活を送ることが、私のできる精一杯のことです。子どもたちは、ここでの暮らしは、「面倒くさい!大変!寒い!」などと感じ、「生かされている命に感謝」という思いには程遠いかもしれません。けれど、薪ストーブや薪風呂で暖まり、お米・お味噌・醤油・野菜を大きな自然の営みからいただく暮らしを体験すると、ここを離れたときに、改めて、生きるために必要なものはすべて自然界から与えられていたことに気づくかもしれません。フリーキッズでは、空気・水・土・光など、当たり前だと思っていたものに感謝し、大切にできる日々をこれからも送りたく思っています。
フリーキッズでは、子どもと共に暮らし、いつも見守り、受け入れてくれるおとなが必要です。自我を少し手放してみると、すべてを与えられていることに気づき、感謝に満たされる暮らしです。2014年も多くの方が足を運んでくださり、共に暮らしてくださる方が増えることを楽しみにしております。    
愛と感謝をこめて 宇津 孝子 
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by freekids | 2013-12-26 11:38 | たかこからの山里便り